2004年6月1日厚生労働委員会質疑    

ヤルキダくん日記

午後一時開会
○委員長(国井正幸君) ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、国民年金法等の一部を改正する法律案外二案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
○柳田稔君 まず、大臣に質問させてもらいたいんですけれども、今回の年金改革、テレビやいろんなところで百年安心とかなんとかいろいろ耳にしました。あれは今大臣思ってみて、いろんな審議が進んでいます、問題点も出てきました、今でも百年安心だと思います。
○国務大臣(坂口力君) 柳田議員には初めて御質問いただくことになります。
 年金というのは将来を見て計算をしなければならないわけでございますが、将来を見て計算をするということは、予測でき得る限りにおいて予測をして、そして対策を立てるということ以外に方法はないわけでございます。したがいまして、予測でき得る可能な限りの予測において将来推計を行い、そして今までのように五年ごとに再計算を繰り返していくということではなくて、遠い先を見てその可能性を探っていく、そういう今回の案でございまして、二一〇〇年、その時点でどうなるか、積立金の問題も含めまして、人口動態も含めまして、それらのことを見ながら決定をしたということでございます。
 しかし、そこへたどり着きますまでにいろいろの経済の変動等もあるではないか、あるいは人口動態の変化もあるではないか、そういう御議論があるわけでございまして、そこは私たちも謙虚に受け止めなければならないというふうに思っております。ただ、将来、そうした先を見て私たちがここに提案をさせていただきました政策のその内容について、それを実現をしていくためにこれから政策としてどう実現をしていくかということとも絡んだ問題になってまいります。お約束申し上げた政策が実現できるようにしていくというのが課せられた任務ではないかというふうに思っております。
○柳田稔君 抽象論で答えられると分かりづらいので、もう一回簡単に聞きます。
 今回の年金改革というのは百年安心だと今でも思われますか。
○国務大臣(坂口力君) 百年安心にしたいと思っております。
○柳田稔君 希望で百年安心、そうおっしゃってくれると僕らも分かるんです。
 ところが、先日、山本議員が質問に立ったときに、自由民主党、公明党、パンフレットがありましたね、その一ページ目に百年安心と書いてあったんですよ。それを見られた人は、ああ、百年安心なんだ、大丈夫なんだと思いますね、普通の人だったらですよ。大臣、今でも本当に百年大丈夫だと、希望じゃないですよ、安心だといって胸を張って言えますか。
○国務大臣(坂口力君) 世界経済、これからどういうふうになっていくかというようなことは、それはもちろんあるわけでございますから、それはなかなか言いにくいところでございますけれども、しかし百年安心にしていくという案を作ったわけでありますから、それに向かって政策努力を重ねていくということが与えられた課題であると思っております。
○柳田稔君 大変答弁しづらいですね、こういう質問されますと。今、百年安心のような案を作って提出されたとお答えいただきました。
 ところが、最近はやりの未納問題、国会議員、閣僚の中にも未納議員がいたということで、そのインタビューを聞いていますと、皆さんそんなことおっしゃらないんですよ。なぜ納めなかったんですかという質問に対して、制度が難しいからだ、制度が悪いからだといった記者会見した国会議員の先生方がたくさん多かったんですね、これは大臣も聞いたとおりでありますが。国会、これは野党だけじゃないですよ、与党の皆さんもそうおっしゃったんですからね、制度が難しい、制度が悪いから我々は未納になったんだと。
 ということは、今回の提案というのは、制度が悪いけれども百年安心してくれ。分からなくなりますね。制度が悪いから未納が起きたのに百年安心してくれ、こういうのを、どっちを理解すればいいんですか。制度が悪いと思っているんだったら制度を正すべきでしょう。制度が悪いと思っていたら百年もつはずありませんよね、当然のことを言っているんですけれども。
 だから、繰り返しますけれども、国会議員の多くは、未納議員が制度が悪い悪いと言っている中でも、本当に百年安心のような改革を提案したんですか。
○国務大臣(坂口力君) そこは皆さん方がどう思っておみえになるかということは、それは分かりませんけれども、年金制度というのは、根幹にかかわりますところはこれは単純明快でございますけれども、いわゆる具体的な問題になりますと様々難しい点も含まれている。私は、そこは正確に言えば、現在あります年金制度、そのことを徹底をしていなかったことが悪いと、こういうことを私は言っておみえになるんだろうと。ちゃんと、それならそれでちゃんと言うべきだった、もう少しそこは皆に徹底してもらいたかった、それが徹底していないではないかと。
 例えば、閣僚の皆さん方が閣僚になられた期間に、そのときに入っていなかった。閣僚になったときに、これは、医療保険の方はこれは共済で入りますよ、しかし年金は入っていませんから、こういうふうに一言言ってくれればそれで済む話ではなかったか、そこのところの徹底がやはりなされていなかった、その徹底不足、そこを私はおっしゃっているんではないかというふうに思います。
○柳田稔君 そうなんです。最後は役所が悪いと言うんですよ、役所が悪いと。制度じゃないんだ、役所が悪い。役人もちませんよ、そんなこと言われたんじゃ。一番悪いのは納めなかった人なんですよ。納めなかった理由は、制度が難しい、悪いからいけなかった。でも、そう言うと立場がまずいから、今度は役所が悪い、役所が悪い。ちょっとおかしいんじゃないかなと思いますが。
 副大臣、ちょっと聞きたいんですけれども、副大臣も、今回の年金改正法案、百年安心だと思います、今でも。自分の立場もしっかり頭に入れて答弁してほしいんですが。
○副大臣(谷畑孝君) 私の場合、平成元年から五年十一か月未加入であったわけですけれども、振り返ってみましたら、今まで厚生年金でこう天引きをされておって、そしてまた、初めて労働の変化というのか、仕事の変化ということで参議院になって、そういうことが大きなミスになってしまって未加入になったわけですので、これはいつも申し上げていますように、議員としてやはりその点をしっかりとやはり年金についての理解をしておくべきであったし、また、今回もそういう意味では副大臣として非常に責任を感じるわけでありますけれども。
 今現在審議されているこの法案は百年安心なのかどうかという私の立場ということでありますけれども、私は、私自身の未加入という、平成元年、十六年前ですけれども、そのこととこの法案との直接の関係というのは私はないと思うんです。これはあくまでも私自身が平成元年のときにおける加入をすべきところを加入しなかったということであります。
 強いて振り返ってみたならば、平成元年のときには厚生年金からいわゆる国民年金等含めての、に移るときには通知が来ない。平成九年から、移ったときには通知と、あなたはこうして変わりましたよ、請求書というのか、そういうことがあるということですので、振り返ってみましたならば、もしもあの平成九年のときに、許してもらえるならば、私の弁解ではないんですけれども、そのときに通知があれば私もそのときはきっちり払えたのかなと、こう思いますけれども、いずれにしましても、今先生おっしゃったように、役所が悪い、法案が悪いということじゃない、私自身の責任であると、こう思っています。
○柳田稔君 副大臣、いつもそうですけれども、答弁に答えてくださいよね、自分の感想を言うんじゃなくて。自分が、副大臣は自ら、強制期間ですよ、これ、強制加入期間ですよ、副大臣が未納だったのは。その期間に納めなかったんです。
 役所が悪いからという今答弁ですけれども、制度が難しい、役所が、通知来ないからできなかった。それが今の制度でしょう。その制度については何もいじっていませんよ、今回の改正では。これでどこまで百年安心だと言えるんですか。本当にそう思います、百年安心って。僕、率直に言って、五年安心と言うんなら分かるんですよ、五年安心なら。なぜなら、五年先に再計算すればいいからですよ。まあいいや、また答弁求めると長くなりますから。
 じゃ、次に行きます。
 次は、総理大臣が、任意加入期間に年金は納めていませんでしたということが発表になったときに、政治的責任は全くないと言いましたね、全くと。全くないとおっしゃいましたよ。日本語ですと全くといったら一〇〇%ですよね、日本語では。大臣もそう思われますか。
○国務大臣(坂口力君) 昭和五十五年から任意加入になったわけであります。私もそれを知らなかったんですが、よく調べてみますと、五十五年の四月一日に議員立法で、議運委員長提案で実は出ているわけでございます。そのときの、何と申しますか、議員年金の引上げと同じに出されておりまして、そのときから六十年まで任意期間になった。
 その理由というのは何であったかといえば、それは、昭和三十六年から皆年金制度ができ上がって二十年経過をしてきた。国会議員になる人にも、もう二十年国民年金に加入している人たちがいる。あとわずか加入をしたらその人たちにも権限ができるのに、そこを、国会議員になったからというのでそこを抑えてしまっては気の毒ではないかということが理由で、そして加入してもいいということがここで認められたということでございます。そういう経過があっておっしゃったのではないか。
○柳田稔君 これから質問する内容に大変絡むんですけれども、全くないとおっしゃったんです。
 年金制度というのは一体どういう制度なんですか。自分が払って、自分の払った金を将来もらうんですか、この制度は。どういう制度なんですか、この年金制度というのは。強制加入の前に任意加入というのがありましたよね。そのときに払っていなかった。任意加入のときに払っていなかった。政治的責任は一〇〇%ない、全くないとおっしゃった。私は本当にそう思いますかと大臣にただ聞いただけなんですが、年金制度というのは本当にそういう仕組みなんですか。
 私が、昔からそうですけれども、私が払ってもだれが払っても、その年金ははっきり言って掛け捨て保険ですよね、基本的に。だれがもらうのか。年金受給者がもらうんですよね。だから、年金の基本は世代間の扶助でしょう。助け合いですよね。
 これは、いろいろと国会議員さんの釈明をテレビで聞いていると、こう言う人がいますね。掛けなくてもいい、掛けなかったのは悪かったけれども、ただ私がもらう権利がないだけだとおっしゃるんですよ。そう言う人が多い、テレビ見ていると。どっちが正しいんですか、大臣。
○国務大臣(坂口力君) 年金の歴史を見てみますと、前回も申し上げたところでございますが、最初はそれぞれのいわゆる職域互助年金と申しますそれぞれの職域でお互いに助け合うという年金制度になっておりました。それがだんだんと変化をいたしまして、昭和六十一年の改正におきましては、国民年金・基礎年金、いわゆる厚生年金の基礎年金部分、共済年金の基礎年金部分、それらが一本化されて、そしていわゆる全国民支え合いの年金制度と、私は大きな質的転換がなされたというふうに思っております。
 そうした年金になりました今日におきましては、御自身の将来のこともさることながら、現在の高齢者を支える、こういうことが非常に大事でございまして、皆さん方は現在の高齢者を支えていただいている、そしてその皆さん方は将来また次の世代の人たちに支えていただくということになるわけでございますから、現在の制度からいきますならば、委員御指摘のとおり、それはやはりお互いの助け合いということが前提であるというふうに思います。
○柳田稔君 私も、平成二年に国会議員になったときに、当時は社労でしたけれども、社労委員会に入りました。年金の説明を受けたときに、世代間の助け合いですよと、年金制度は。その歴史は、年金制度がないときは、今三世代、四世代というのはなくなりましたけれども、おじいちゃん、おばあちゃんがいて、働き手の世帯主がいて、子供がいて、で、おじいちゃん、おばあちゃんは収入がない、だけれども慶弔にお金が掛かる、息子が、世帯主が働いて小遣い渡して、おじいちゃん、おばあちゃん、これでどうにかしなさいと、これが転じて公的年金制度になったんだよ、世代間の助け合いなんだよといって私は教わったんです。これは今大臣もそのとおりだとおっしゃったので、これはその前からずっと同じなんです、この基本的な考えは。
 とすると、繰り返しますけれども、任意加入であっても、年金を納めなかったということは迷惑を掛けていますよね、ほかの人に、当然。払っていない人の両親、年金をもらう権利のある両親には必ず年金のお金が入っているわけですよ、掛けていれば。掛けていれば入っているわけですよ。そうすると、自分は払わないけれども、自分の親は人が見てくれるというふうになるじゃないですか、制度上いくと。
 だから、どう考えても、任意加入時代であったとしても、年金を納めていなかったということは全く責任がないとは言えないはずですよ。少なからず責任はあったがと言うのが正解じゃないですか、大臣、制度上いかに任意加入であったとしても。そう思われませんか。
○国務大臣(坂口力君) 一般的に言えば、私もそうだというふうに思います。
 しかし、国会議員の場合には、昭和三十六年から五十五年までは入ることはできなかった。入ってはいけない。それはなぜかといえば、いわゆる国会互助年金というので一方において国から多額の支援を受けて、そしてまたもう一方で国民年金というのがあって、それでまた支援を受ける。国会議員にだけそういうことを認めることは良くないというので、国会議員に対しましては昭和三十六年からそれは禁止をされてまいりました。
 そういう歴史があったわけで、私も、誠に恥ずかしい話ではございますけれども、昭和四十七年の暮れに当選させていただきまして、国会議員が国民年金に入ったらいかぬということを知らなかったわけですね。私は入ったらいけないのに二年間入っていた。それで、旧社会党の方に、君、そんなの入っておったら駄目だよ、これ入っていたら駄目なんだよといって言われて、びっくりして私はやめたという経緯がございました。
 そんなこともあって、国会議員にはそういう入ってはならないような時期があったわけでございますので、そうしたこともありますので、総理もそういうことを言われたのではないかというふうに思っております。
○柳田稔君 歴史の勉強をしているんじゃなくて、任意加入というのは払えたんですね。払わなかったということは、今も、さっき申しましたように、全く責任がないという言い方はないんじゃないですかと。思いませんか。少なからず責任はあったと言うのは、僕は、制度が分かっていればそう言うのは当たり前だと思うんですよ。
 じゃ、そこまでおっしゃるんだったら、少し面白いデータがあったんで、質問を続けさせてもらいますけれども。
 現在の未加入者、未納者、ちょっと調べましたら、平成十三年度現在、これを例に取ってやりますと、未加入者、未納者合わせますと三百九十万人いるんですね。局長、そうですね。
○政府参考人(薄井康紀君) 平成十三年度時点での私どもの実態調査によります未加入者、それから未納者、これ二年間全く納めておられない方の数字でございますが、三百九十万ということでございます。
○柳田稔君 これは厚生年金とか共済年金の話していませんからね、あくまでも国民年金グループに限ってやっていますから。三百九十万人いるんですよ、大臣。すごいですね。びっくりしちゃいけないんですけれども、更にびっくりしますよ。もしこの人たちが未納じゃなくて年金を納めてくれたと仮定したら、幾らになりますか。まあ答え書いてあるんですけれども。
○政府参考人(薄井康紀君) 手元にはその三百九十万という形での数字は今持っておりませんが、平成十四年度の国民年金の納付状況から見ました数字でちょっとお答えをさせていただきたいと思います。
 平成十四年度の国民年金保険料納付状況でございますけれども、現年度に納められた、納めるべき月数に対しまして納まった月数ということでカウントしているわけでございますが、納付対象の月数が二億一千七百十二万月に対しまして納付された月数が一億三千六百二十七万月ということでございます。納付率が、御案内のとおり六二・八%という数字になっております。
 現年度の保険料でございまして、時効が来るまでの二年間はさかのぼって納めることができるわけでございますけれども、今申し上げましたように、十四年度中に納めるべき月数に対しまして納付されなかった月数が先ほどの差引きで申し上げますと約八千万月と、こういうことになるわけでございます。保険料の月額が一万三千三百円でございますので、これを単純に掛け算をいたしますと約一兆七百五十三億円と、こういう数字でございます。
 ただ、これらの中には半額免除の方もおられますので、若干そこの要素をカウントして計算をいたしますと、約一兆五百九十三億円と、こういう数字になるわけでございます。
○柳田稔君 聞きました、未納者、未加入者、納めていない額。もし納めてくれれば一兆円超えるお金が入るんですよ。一兆円ですよ。
 では、これはいつだったか、平成十四年度、国民年金の支出額、三兆五千八百三十四億円です。ちょっと書いてもらうとすぐ分かるんですけれども、支出が三兆五千八百三十四億円。そうすると、どこかで収入がないと払えませんから、収入を調べますと、保険料収入が一兆八千九百五十八億円、国庫負担が一兆四千五百六十五億円、運用収入が二千億円弱。で、足りないからといって積立金から四百億円弱出しているんですね。これに未納、未加入の額の一兆円強が入ってきたらどうなります、一兆円強がもし入ってきたら。
 これ大きな数字なんですよ、言っておきますけれども。保険料収入が一兆九千億円、国庫負担が一兆五千億円弱。未納額が一兆強ですよ、一兆強。困りませんか、未納者がおっても。未納者がいるから困るんでしょう、こんなには。いや、いいんですよ、未納だからいいんだと、おれはもらえない、だから関係ない、責任は何もないんだと言い張れますか、この数字を聞いて。
○国務大臣(坂口力君) ここは委員の御指摘のとおりでございまして、一兆円に上る額があって、それは今御指摘をいただいたとおりだと私も思います。
○柳田稔君 副大臣、責任感じるでしょう。だれも大きなこと言っているんじゃないですよ。現実の数字を言っているんですよ。その未納の一兆円の一役を副大臣は担ったんですよ。ちりも積もれば山となるかもしれませんけれども、そういう人が国会に出て、この法案審議してくださいと言えます、百年安心だと言えますか。簡単に答えてください。
○副大臣(谷畑孝君) 今、柳田委員の御質問の中で、いかに未加入の一兆円近い額ということを、非常に大きいものだと思います。改めてその未加入の問題についての意味の大きさということを感じました。
 しかし、申し上げましたように、そのこととやはりこの法案との問題については少し、直接ということじゃないのではないかと思いますし、むしろまた、この未加入の問題についてどういうように対処していくか、これもう本当に私自身も責任を感じますし、いい形での未加入の率をどう下げていくか、むしろなくしていくかという、こういうことが非常に大事かなと、こういうふうにつくづく思います。
○柳田稔君 いいですか、一兆円という保険料収入があれば、何で一万三千三百円も掛けてもらわなくちゃいけないんですか。一万三千三百円掛けてもらって、国庫負担からお金もらって、年金として支給しているわけでしょう。保険料収入がもっとあれば掛金下げられるじゃないですか、一万三千三百円じゃなくても。思いません。
 そう言うと、政府にそして聞いたら、いや保険料じゃなくて積立金の方に回しますから、そっちで行くんですという話でしたよ。だけれども、来年度の、来年の話はあれですけれども、来年度の国民年金の収支をどう考えるのと聞いたら、今年度の保険料収入が幾らだから、それにいろんなことを掛けて、来年度の保険料収入は幾らです、国庫負担は三分の一ですから、これだけです、足りませんから持ってきます、こういう制度でしょう、今やっているのは。
 もしそうじゃなくて、考え方が違って、一〇〇%お金を納めてくれると最初からなっていたら、そんなことしなくたって済むじゃないですか。それは国庫に積んで、ある程度積立金積んでもいいですよ、一兆円も積み立てる必要ないんだから。保険料下げられるでしょう。例えば半分半分でもいいですよ、折半という話もないけれども。五千億円は未納がないと、年金支給に使いますと。下げられるじゃないですか。支出が三兆幾らだったっけ、三兆五千億円、五千億円は保険料があるんだから賄えるじゃないですか。そうすると保険料下げられるでしょう、考えとしては。厚生省は積立金に回すと言っているんだけれども、全部回す必要もないんだから。
 未納というのは、掛金を掛けてくれた人皆さんに迷惑を掛けているんですよ、これ、制度上。
 今回、どういう内容か知っていますか、法案の中身。副大臣、知っていますか。更に負担増をお願いしますという内容ですよ、これ。何が関係ないんですか。国民年金だけ限って言っても、未納というのは制度上大きな問題なんですよ。その一助を担ったのはあなたですよ。だから、あなたが、将来、年金どうのこうのという話じゃないんです。そういう人が三百九十万人もそろうから年金制度の将来は不安になる。今現在払えないから、申し訳ないから一万三千三百円払ってくれと言っているだけですよ。意味分かりますか。あなたの立場の未納とこの法案は密接に関係あるんですよ。私が言っているのは間違っていますか、副大臣。
○副大臣(谷畑孝君) 今先生おっしゃったように、未加入の、未納の一〇〇%徴収ということになれば一兆円ということですから、これはもう非常に大きな、三兆五千億円のそのうちの一兆円ですから、占めている位置も非常に大きいですし、非常にそれは大事な資金だと思います。
 しかし、先ほど言いましたように、その未加入の問題をどうしていくかということもこれは非常に大事なことであるという、そういうことから見れば完全に切り離して関係がないということはないと思いますけれども、しかしこの法案の、いつも大臣がおっしゃっていますように、年金の法案というのは、やはり将来に向けて負担と給付と、そしてまた公的資金とのバランスの中でずっとやはり安心して維持できる行政をどうしていくかと、こういう法案だと思いますので、私はそういうことについて述べておるわけであります。(発言する者あり)
○柳田稔君 いいですか、はい。
 今回の年金法案の骨格の一つは、大変だから掛金を上げさせてくれと言っているんでしょう。その一つの国民年金だけに限って僕は言っているんですよ、今。大きな要素の一つ、僕これ多分国民年金にとっては最大の要素だと思っているんですよ、未納が、財政的に見て。一兆円超えるもし要件があったら言ってみてくださいよ、これ以上大きな要素があるんだと。国民年金に限って言って、一兆円以上の要素があるというなら言ってみてください、副大臣。あんた、厚生労働副大臣でしょう。──いや、副大臣と言っているんだよ、副大臣と言っているんだ。
○政府参考人(薄井康紀君) 少し数字的なところを御説明をさせていただきたいと思いますが、先ほど来ございますように、十四年度の決算額で申し上げますと、国民年金勘定の歳出は五兆八千七百九億円ということでございます。一方で、歳入の方が五兆八千二百二十四億ということで、御指摘ございましたように四百八十五億円積立金から取り崩したということでございますが、業務勘定において生じました剰余金が返ってきますので、その百三億を差っ引きますと、積立金がどれだけ減ったかというと三百八十二億円ということでございます。
 これは国民年金勘定、第一号被保険者に係ります勘定ということでございますけれども、実際には基礎年金勘定、全国民でプールしております基礎年金との間での出入りというのがございます。
 基礎年金勘定への国民年金勘定、第一号被保険者からの拠出金というのは保険料納付者を頭割りにいたしておりまして、基礎年金勘定への繰入額、先ほど歳出で申し上げました五兆八千七百九億円のうちの三兆三千六百九十三億円、これが基礎年金勘定への繰入れということでございますが、これはいわゆる保険料を納められた方の頭割りによって増えたり減ったりするということでございます。ですから、先ほど御指摘ございましたように、一兆円収入が増えれば、それに見合いまして基礎年金勘定への繰入額も増えていくと、こういうことになろうかと思っております。
 いずれにいたしましても、未納対策というのは非常に重要でございますので、大きな柱として取り組んでいかなければいけないと考えておりますけれども、制度的にはそういうふうな財政の仕組みになっているということを御理解いただきたいと思います。
○柳田稔君 数字の細かい話は後で訂正してください、どうぞお好きに、正確な数字で。
 じゃ、聞きますよ。一兆円でしょう。一兆円に代わるもっと大きな案件があったら言ってみてくださいと言ったんです、僕、副大臣に、厚生労働副大臣だから。局長が言った今の制度の説明でよく分かるんです、分かっていて聞いているんですから。一兆円に代わるもっと大きな要件があるんだったら言ってみてください、国民年金で、どうぞ。
○副大臣(谷畑孝君) 一兆円の持っている意味は非常に大きいと思います。おっしゃるとおり、年金が全部納められることになれば、それだけ負担を求める必要はないわけですから、非常にそれは大きなことだと思います。
 いずれにしましても、未加入問題というのは私自身も責任を感じていますし、非常に大きな問題だと思っています。
○柳田稔君 一兆円というのは大きいんですよ、本当に、国民年金だけ取ってみると。この制度についてはほとんど手付かずですからね、国民年金については。逆に値上げをお願いしたんでしょう。納めませんでした、一兆円穴が空きました、代わりに上げさせてください。それを副大臣、提案しているんですよ、言っておきますが、今回。
 いいですか、十四年度だけの話をしているんじゃないんですよ、一兆円という金は。積もり積もっているんですからね、前からずっと。役所の説明によると、余ったお金は積立金に回すと言っているんです。ずっと積もり積もっているんですよ。積もり積もって積立金が今あるんですからね。だから、言っておきますけれども、一兆円だけの話しているんじゃないですよ。何年にもわたってくると、その額たるや相当な額ですね。それがあれば助かりますよ、今。その払わなかった一役を副大臣はやっているんですと言っているんです。で、それは、済みませんと、政治的責任は取りません、しかし足りぬから値上げしてくれ。誰が聞きますか、こんな話。
 あんた、副大臣、国民に言えますか。さっき森さんも言っていましたよ。そんな中で国民が、はい、分かりました、仰せのとおりでございます、言われたとおりお金は、保険金はお支払いします。私はこんな奇特な人はだんだん少なくなるなと思っているんです。
 大臣、こんな状況の中で、どれほど社会保険庁がこれから未納者を、未加入者を締め上げるか分かりませんけれども、加入率が上がると思いますか。私は、更に未加入率が上がる、加入率は下がる、こんな状況じゃ。大臣、どう思われます。
○国務大臣(坂口力君) この国民年金制度といいますのは、皆さんにこれは加入をしていただいて成り立っているわけでございますから、御指摘のように、未加入者が多いということが非常に大きな影響を与えることは、これはもう紛れもない事実でございます。是非、皆さん方にお願いをする以外にないわけでございます。
 年金財政上与えます影響でございますが、ずっとその人たちが未加入であったとすれば、それが三十年先か四十年先になるか分かりませんけれども、その皆さん方は今度は年金はお支払いをしないと、こういうことになるわけですね。そこで調整はされるわけですけれども、先ほどからお話をいただいておりましたように、この人たちが払っていてくれれば、そうしますと、いわゆる積立金が増えて積立金の運用益がもっと上がるはずでございます。しかし、そこが少なければ運用益は上がらない。
 こういうことになるわけでありまして、したがって、長い目で見れば、その人たちにはもう年金払わないということになるわけですから、かなりそれは調整されますけれども、その間の積立金の運用等には大きな影響を与えることは、これは間違いのない事実でございまして、先ほどから御指摘をいただいておりますように、支え合いをするというこの制度でございますから、是非皆さん方にお願いをしていくという以外にないと思っております。
○柳田稔君 結論を言いますと、まじめに掛けている皆さんに迷惑掛けているということなんです、これ、言いたいのは。まじめにこつこつ掛けているんですよ。国民年金の皆さんはそんな収入が多くないですよ。そういう人もたくさんいらっしゃいますよ。その中で一万三千三百円納めている。片や、百二十万ももらっている国会議員さんが納めていなかった。何だ、これはと。これがだんだん国民の皆様に伝わると、これは納付率下がるでしょうね。僕はそう思いますよ。
 こんな法案を出していたんじゃ国民納得しませんよ。更に信頼は悪化して、年金制度おかしくなるんじゃないですか。だから、最初僕は申し上げたんです。百年安心なんてもうとんでもないと、まあせめて五年にしておいてくださいと言ったのはそこなんです。五年ももたないかもしれませんよ、こんなの。私はそう思っています。
 最後に、時間がなくなったので話題をちょっと変えたいんですけれども、今度は基礎年金、国民年金の支給額、支給額ですね、これについてちょっと質問さしてもらいたいんですが、先日、山本議員が言いましたよね、今六万六千円で、夫婦二人で十三万二千円でこれぐらいの生活ができますねと。今後これがどうなるんだという話のところで質問が終わったかと思います。
 ちょっと厚生労働省に計算してもらいました。言いますから聞いてみてください。
 今七十歳の人、これ、今から言うのは名目額ではなくて、すべて十六年度の実質価格に計算し直してもらっている額を言いますからね、時間がないもので。ですから、物価の方だけをカウントしながら今の価格に直してもらっています。
 七十歳の人が今六万六千円ですね。当たり前なんです。七十五歳になると六万四千円なんですね。八十歳の人が六万一千円なんです。八十五歳になったら五万八千円なんです。いいですか、今もらっているお金は六万六千円です。しかし、八十五歳になったときは、今の価格に直すと何と五万八千円もらえるんです。何と八千円下がるんですよ、あと十五年で。よく聞いていてくださいよ。六万六千円今もらっているんです。十五年たった八十五歳のときには、今の価格に直すと五万八千円、八千円下げられるんですよ。今の御時代で五万八千円で生活しろと、十五年後にはそう言っているのと同じなんです、これ。これは僕が計算したんじゃないです、厚生省が計算したんです。
 ちなみに六十五歳の人はどうか。今六十五ですから六万六千円もらっていますね。同じことを言いますよ。七十歳になったら六万四千円、七十五歳になったら六万一千円、八十歳になったら五万八千円なんです。六十歳の人はどうか。六十五歳のとき六万六千円、七十歳になったら六万三千円、七十五歳で六万円、八十歳で五万八千円。
 大臣、これが今回の法案の中身なんですよ、言っておきますが。私は、今の生活レベルを考えたときにでも、一人頭八千円減らして生活できるのかなと。まあ、しろと言ったらしますけれども、私はちょっとひどいんじゃないかと思うんです、こんな下げるの。僕はこの数字を見たときに、実はびっくらこいたんですよ。昨日もらったんです、これ、昨日、夕方。これ、厚生省にお願いしてもらったのはこの数字なんです。すごいでしょう、こんな下がり具合は。
 僕、これ国民の皆さんが聞いたら、商売の人とか、自民党の得意な商売の人とか農協、農家の人とか、えっ、こんな下がるのと言いますよ、これ見たら。将来の名目じゃなくて今の価格で今説明したんです、分かりやすいように。役所が得意の平成十六年度価格に換算し直してね、分かりやすいと向こうがおっしゃるんだから。
 どう思います。こんなひどい法案、本当に通すんですか、大臣。
○国務大臣(坂口力君) これから物価が上昇をしていきますが、その中で、現在の方、もう既に年金をもらっておみえになります方、もう今年辺りから年金をもらう方、こういう方々につきましては、今のままで行きますと、そうしますと将来もらわれる方との間の格差が縮まっていきません。したがって、現在既に年金をもらっていただいている皆さん方につきましては若干の調整をさせていただく、それはこれからの年間の物価上昇率の中から〇・九%引かせていただきますということをやっているわけでございます。
 その〇・九%引かせていただくというのは、これからの人口の動態等を計算をして、あるいはまた高齢者がいかにこれから増えるかということを計算をしてそういう数字にしているわけでありまして、そうしなければ、将来若い人たちの負担が大きくなり過ぎるということでございまして、若い人たちの負担と、そしてもらっていただく皆さんのこの問題と、両方考えながらこれやっているわけであります。
 そういう意味で、先ほどお話にございましたように、この数字は現在の物価に割り戻せばそういうことになるわけでありまして、年々歳々物価が上がっていく、賃金が上がっていくということは、そのときの額はそんなに減らないけれども、現在の物価に割り戻せばそういう数字になってくる、こういうことだと思います。
○柳田稔君 大臣ね、そういう変な言い回しじゃ駄目ですよ。僕が言ったんじゃなくて厚生労働省が言ったんですよ、最初に。国民年金の保険料は年々上げていきますが、一万六千九百円だったかな、九百円までが限度です、括弧平成十六年度価格と言ったのは厚生労働省ですよ。だから、それが分かりやすい。なぜそんなことを言ったんだと言ったら、これが分かりやすいって総理も答えたじゃないですか。だから、僕も、皆さんが分かりやすいという数字をここに使わしてもらって言っただけなんです。
 もう時間が、辻さんに渡さないといけないんで、やめないといけないんですけれども、六万六千円を七十歳、六十五歳、今七十歳の人は七十歳で六万六千円、六十五歳の人は六十五歳で六万六千円でしょう。これが、年がたって五万八千円ですよ、十六年度価格で、十六年度。これは厚生省に計算してもらったんです。六万六千円もらっていて、八十五のときに五万八千円ですと、今の価格で。八千円も下げます。ほう、すげえなあと、すごい案を公明党さんは出すなと僕は実はびっくりしているんです。坂口大臣らしくない、全然違うと僕は思って、この数字見たときびっくりしたんです、実は。
 基礎年金って一体何なんですか。単なる数字合わせをして答え出せばいいんですか、基礎年金というのは。僕は違うと思いますよ、基礎年金は。最低これぐらいは必要でしょうと、生活していく上で必要でしょうということで出したのが基礎年金だと私たちは信じている。
 でも、自民党、公明党さんは違うらしい。つじつま合わせをしていったら、国民年金すら六万六千円のやつを五万八千円まで下げるんだと。どうだと、国民の諸君よと、言うことを聞け、掛金を上げるぞ、言うとおり払え。もらうときは六万六千円を五万八千円に下げるからな、有り難くもらえ、そんなことを言うんですか。
 僕は、今回の年金の改正法案を見たときに、これはおかしいと思った。これね、坂口大臣が出すような法案じゃないですよ、これ。どこかの算数が好きな人がやることですよ。前提条件をたくさん作って、数学ではよくやるんです、前提条件を作って計算をしていって、答えが一つ出るんですよ。その前提条件が変わると答えも変わるんだ。そんなのが年金改革ですか。少なくとも基礎年金は守ってもらわないと。どうでしょうか、大臣。
○国務大臣(坂口力君) まあ細かな話はまた局長するかもしれませんが、大枠の話をさせていただければ、少子高齢社会で支えていただく人の人数が減っていく、もらう人の人数が増えていく、誠にここは単純明快でありまして、その中でやりくりをどうしていくかというのがこれからの年金制度でございます。
 そうした中で、お若い皆さん方の御負担を余り大きくしない範囲の中で、高齢者の年金も是非ひとつそこでお願いを申し上げたいと言っているのが今回の年金でありまして、ですから、支えていただく側も少し御辛抱ください、もらっていただきます皆さん方も少し御辛抱をくださいという形の中で進めていく。将来、もっと、二十年先、三十年先に今よりももっといい年金が出せればいい。しかし、それは出せないんですから、今既にもらっている皆さん方だけはよくって、将来は小さいですよというのでは、少しそこは違うではないか。現在もらっていただいている皆さん方の年金額にも、若干ここはひとつ御辛抱をくださいということでやっていく以外にないということを我々は申し上げているわけであります。
○柳田稔君 大臣が今おっしゃった抽象論は僕も同じなんです、実は。抽象論は一緒なんです。具体論が全然違うんですよ、具体的なやり方が。
 大臣、冒頭に戻りますよ。百年安心の年金法案を出されたんでしょう。この骨格を変えるつもりはないとおっしゃっているのと一緒じゃないですか。骨格は変えませんと、少し修正はしますよと、五年ごとに。ならば、これはそのとおりなっちゃうじゃない。これは違うんじゃないですかと、答えが、答えを見たときに。
 ということは、抜本改革をしなきゃならないというのは、これも一致ですよ、早急に。ね、違いますか。こんな法案を出して、何か新聞読むと、今週中にも強行採決どうのこうのと書かれている。違うんじゃないですかと。僕は、大臣は自分の思いでこんな法案を出したとは思えないよ。もっと違う中身を出せたんじゃないですか、抜本改革をして。総理大臣が、何か知りませんけれども、おれの在任中は消費税上げないとか偉そうに言っていますけれども、偉そうにというのは余分でした、失礼しました。違うんじゃないですか、そんな議論をしていたら。
 もうやめます。ありがとうございました。

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やなぎだ稔 参議院議員 柳田稔